私のルネサンスごはん ごはんとおかずのルネサンス

第2回:清水まゆみさん(ウェブ『地球のココロ』編集部(ニフティ)/東京都)

【その2】ルネサンスのおせち料理を頂いてから、
毎年おせち料理は自分で手作りするようになりました。

──最初にルネサンスごはんと出会ってから暫くは、ルネサンスごはんからは遠のいていたんですね。

清水まゆみさん(以下:清水) はい。ルネサンスごはんを作ったのは、本を買って友達と半日かけて作ってみた時だけで。あとはお客としてイートインスペースでケーキを食べる、という形でイル・プルーには来ていました。

 ですから2010年に、おせち料理の試食会に呼んで頂き、椎名先生が作るおせち料理を食べたのが、本家のルネサンスごはんの初体験でした。

──食べてみた印象は如何でした?

清水 贅沢が許されるなら毎日食べたいと思いました(笑)。

 とにかく腹の底からおいしいって身体から反応がくるという印象を持ちました。ただ甘いだけの、イヤな甘さはぜんぜんなくて、でも例えばなますにも干し杏を使うなどして甘さを加えていたり。すごく考えられているな、と。煮〆もおいしかったですし。ああ、全部おいしかったです(笑)。

 8年前に作ってみておいしいと思ったルネサンスごはんが、改めてルネサンスのおせちを食べたことで、「やっぱり弓田さんのごはんはおいしい」という確信に変わりました。

──ちなみに、初対面で会った弓田の印象は?

清水 あの、『失われし~』の表紙を見ていて、正直、「怖くて近寄りがたい」と思っていたんです。でもお会いしたら、コワモテな顔ではありますが(笑)、話は分かりやすいし、随分印象が違うなと思いました。文字から受ける印象よりも、もっと柔軟な印象というか。会津弁だから、というのもあるんでしょうか。

──確かに。皆さん顔は怖いし、本を読むと、あの人はダメ、あれがマズイと、バッサリ斬っているので怖い人だと思っていたと言いますね(笑)。でも、一度会って、あの会津弁を聞くと、文章の方も、会津弁を想像して読めるようになります(笑)。

清水 あ、じゃあ、今度、会津弁を想像して読んでみます(笑)。正直、『失われし~』を読んだ時は、ここまで書いて大丈夫なのかなと思いました。いっぱい敵を作っちゃうんじゃないかなって。

──試食会に出た後、ご自身でルネサンスごはんを作る機会は増えましたか?

清水 試食会に参加した翌年(2011年)の正月に、早速実家でおせち料理を作りました。家族や親せきにも好評でしたよ。

──何を作ったか教えて頂けますか?

清水 もっとたくさん作ればよかったなぁと思ったのは蒲鉾ですね。出来たのが10cm大ぐらいだったので、一人二切れも食べれなくて……。個人的にそれまであまり練り物は好きじゃなかったんですが、この手作りの蒲鉾は、白身魚とエビの、素材の味が反映されていて、おいしかったです。

 あと作ったのは昆布巻き(中身は鮭)、なます、煮〆、伊達巻、酢蓮根、〆鯖のサラダ、黒豆、ずんだ餅……。

 結構豪華でした。皆で共同作業のように作ったのも楽しかったですね。蒲鉾を作る時に甥っ子にフードプロセッサーを回すのを手伝ってもらったり、ずんだ餅の豆を皆で交代しながらつぶしたり……。おせち料理は毎年作りたいと思いました。

 というのも、私、食べるのは大好きなんですが、平日は仕事が忙しくてなかなか料理が出来ないんです。でもおせち料理は以前から友達がしっかり作っているのを見て、いいなって思っていたんです。

──今年も作られましたか?ちなみに2012年のおせち料理は。

清水 今年はなます、松前漬け、白い蒲鉾、栗きんとん、ぜんざい、煮豚、鯛飯、煮〆です。蒲鉾は去年作っておいしかったので、今回、倍の量で作ったんですが、プリッと感が足りず、ちょっと残念な仕上がりになってしまいました。もちろん使っているものが分かっているのでおいしいはおいしいのですが、『蒲鉾』っぽくなかったです。温度が高かったのかなぁとか、入れる魚を変えようとか、また作ろうと思っています。

 栗きんとん、ぜんざい、蒲鉾と、漉す料理3品で、右の背中(おなかの後ろあたり)が筋肉痛になりました(笑)。

 小豆や干し椎茸は、じっくり柔らかくなってから味づけや火を入れないと、硬いままだということを学びました。

 鯛飯も、ただ「鯛と出汁のきいたごはん」ではなく、鯛飯の概念を超える濃厚なごはんでした。家族は「やさしい味だね」といって、パクパク食べてました。煮〆や煮豚、去年に引き続き作ったなますもおいしかったです。

 わりとお醤油をたっぷり使ったメニューを選んだ年になりました。

※鯛飯、煮豚、なます、松前漬け、白い蒲鉾





※そして、煮〆、栗きんとん、ぜんざい!!!

──最近はおせち料理も買うのが当たり前になってしまいましたよね。

清水 そうですよね。お正月でもお正月っぽくないごはんというか。実家に帰っても、最近は親もあまりおせち料理っぽいものを作らなくなりました。お雑煮ぐらいはありますが。あとは祖母が黒豆を煮ていたぐらいですかね。

 今までは正月太りで困っていたのですが、弓田さんが考えた砂糖もみりんも使わないおせち料理は太らないと聞きましたので(笑)、これからも年に一度のおせち料理は作っていきます!

 あと実家の父が、最近料理担当らしいのですが、『ごはんとおかずのルネサンス真実のおせち料理編』の中から、よくパエリアを作っているみたいなんです。最初、その話を聞いた時は、「え?お父さんがパエリア作るの?」ってビックリしました(笑)。私も一度実家に帰った時に食べましたけれど。母も、「凄く力強い味だよね」と気に入ってくれています。


その3へ・・・

【その1】ルネサンスごはんとの出会いは、実は8年前。その後、『失われし食と日本人の尊厳』を読んで再びルネサンスごはんに開眼。「弓田さんが作るごはんはおいしい!」と改めて思いました。
【その3】食べ物を受け付けなくなった病床の祖母が、ルネサンスのお味噌汁だけは、飲んでくれました。「トマトみたいな甘味がする」って。
【その4】忙しくて、日々ルネサンスごはんを作ることは難しいけれど、要所要所で弓田さんの考え方を取り入れて。冷凍は止め、電子レンジのコンセントは、抜いています(笑)。


 


このインタビューに関するコメントはこちらからもどうぞ


このページのトップへ戻る

© IL PLEUT SUR LA SEINE Kikaku Co., Ltd.All Rights Reserved.