ブックタイトル輸入カタログ2014

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概要

輸入カタログ2014

41バニラバニラにはバニラ棒、バニラエッセンス、バニラシュガーがありますが、特に日本のお菓子作りには、バニラの役割が重要になります。タヒチ産のバニラを良いと言われる方がおられますが、タヒチ産の薬臭い香りはお菓子には決して向いていません。やはりお菓子作りには昔から使われているマダガスカル産のブルボン種のバニラが一番ふさわしい、自然で甘い香りなのです。フランスでは加えない場合でも、日本の香りや味わいの希薄な素材では、より多くの工程でバニラを上手に使われなければなりません。日本の素材でのお菓子作りでは、バニラの香りの善し悪しが大きくお菓子の味わいを大きく左右することを知ってください。コーヒー・エッセンスコーヒーのお菓子には、入れたばかりのエスプレッソの香り、味わいが必要です。勿論、全く同じと言う訳にはいきませんが、深さと厚みと力のある香りのコーヒーエッセンスがあれば、これにバニラエッセンス、時によってはブランデーなどを加えることによって、淹れたてのエスプレッソの印象を作り上げることが出来ます。伝統的なコーヒーとチョコレートのお菓子のオペラ、日本では私の作るオペラ以上においしいものに出会ったことはありません。それは作り手にフランスで飲む本当に旨いエスプレッソへの確固としたイメージがないからです。何となくコーヒーの香りをつけるといった考えでは印象的なオペラなどのコーヒー味のお菓子を作ることは出来ません。正にこのコーヒーエッセンスは、私のコーヒーへのイメージをしっかりと高めてくれます。その他いくつものコーヒー風味の本当においしいお菓子を作り上げる手助けをしてくれました。生クリームと安定剤生クリームは水と脂肪球が結びあったものです。フランスのものはこの結びつきがとても強く、冷凍後に解凍したり、様々なフルーツの果汁などと混ぜ合わせても、この結びつきは壊れません。しかし日本の生クリームは、この結びつきが特に弱いのです。冷凍後に解凍すれば必ず生クリームから離水し、お菓子の味わいを損ねます。また杏、グレープフルーツ、パッションフルーツ、マンゴーなどの果汁の酸にはとても弱く、やはりかなりの離水が起こります。しかしこの安定剤を加えると、脂肪球と水の結びつきはとても強くなり、いずれの場合もかなり離水は抑えられます。通常冷凍庫で解凍した生菓子は、朝と夜ではかなりの劣化が認められます。この安定剤を生クリームに1%ほど加えれば、味わいの劣化がゆるやかになり、より長く良い状態に保つことができます。エッセンス・香料