弓田亨商店

イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ パティスリーパティスリー

イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ以外に、どこに本当の手作りのお菓子があるのか?

私達くらいの規模のお菓子屋なら「手で作る」のは普通でしょう。でもただ手で作れば旨く出来るわけではありません。
素材の性質を知り尽くし、最良の方法を緻密に考え、決して手抜きをせずにどんなに寝る時間もない時でもやるべきことを端折らないで作る。
ここまでやっているところは他にありません。クッキーを作るためのバターでも、ちょっとでもバターを柔らかくしすぎれば、歯ざわり、口溶けのすばらしいものは出来ません。バトネ・フロマージュ、クレオル、西洋かりんと、塩味のクッキー。どれも大変な手間がかかります。

例えばバトネ・フロマージュは生地を手でのばし、1㎝幅に切って塗り卵をし、チーズを振りかけ、そして1本1本天板に並べてオーブンに入れます。
ふつうは焼け方にムラがあっても、一度にオーブンから出して終わりですが、私共は違います。1本1本焼き上がったものを天板から移し、
またオーブンに入れます。これは大変なんですが、だからこそ1本1本の焼き具合が最上のところで一定しているのです。

アーモンドのテュイル(屋根瓦の意味)。もちろん大量生産のものもあちこちにありますが少しもおいしくありません。
私共では生地を前日に作っておき、翌日に天板の上にスプーンで1枚分ずつ生地を移し、1枚ずつフォークでたたくようにして丸く伸ばし、
オーブンに入れます。テュイルは焼き方が全てです。230度の高温に入れ、まさにもう5秒長く入れたら焦げ過ぎて食べられない、その焼き具合で、焼けたものから天板から1枚ずつ取るんです。

とんでもない手間と、正しく窯番の集中した意気によって作られるクッキーです。普通は焦がすのが怖いので、20~30℃低くして安全に焼き色だけを揃えようとします。低い温度で焼くと、何となく歯触りだけの何の印象もないテュイルになってしまう。
しかし私はそんなテュイルは許しません。勇気を持って焼き上げた、印象的な味わいを持つものだけが、
「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌのテュイル」なんです。

私共の賞味期限は、「おいしく食べられる期間」

私共ではお客様の手に渡るまで、何とか最上の旨さが続くように考えています。
本来クッキーなどは1ヵ月でも2ヵ月でも食べられます。でも10日も過ぎると少しずつ加熱された油脂が酸化して味わいは落ちてきます。私達のお菓子の賞味期限は短いです。でもそれは「最良の味わいの期間」ということです。
ですから私共のお菓子は賞味期限があと1日であっても大丈夫です。まだしばらく美味しく食べられます。
日本人は、この頃、内向きに意地悪く過敏になっています。お客さまももっと一緒になって本当の味わいを守ろうという気持ちを持って頂かないと、
心ある菓子屋も内向きなチマチマとした仕事しか出来なくなります。

比類なきおいしさの焼き菓子 ラインナップ

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