峻烈なる道程弓田亨

弓田亨のこだわり孤高のお菓子作り焼き菓子について

お菓子は旨さが正義。
この日本には私より旨い菓子を作れる
パティスィエはいません。

イル・プルー・シュル・ラ・セーヌの様々の焼き菓子、どれをとってみても、この日本でも他の店よりおいしくないものは置いていません。
 これらの多くの部分は、私のオリジナルですが、私にとっても、とにかくうますぎるものばかりです。誰にも私と同じことは出来ません。この歳になって振り返れ
ば、本当に俺は凄いことをやり続けてきたと思います。
 紛れもなくもうこの日本には、決して、二度と現れえない、味の作り手だと、私自身思います。こんな文章を見たら、多くのパティシエが腹を立てると思います。でも誰も私のお菓子の旨さに挑戦しようなんて思える人はいないでしょう。

イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ以外に
どこに本当の手作りのお菓子があるのか?

私達くらいの規模のお菓子屋なら、手で作る、それは普通でしょう。でもただ手で作れば旨く出来るってもんじゃないんです。素材の性質を知り尽くし、最良の方法をち密に考え、決して手抜きをせずにどんなに寝る時間もない時でもやるべきことをはしょらないで作る。ここまでやっているところは他にありません。クッキーを作るためのバターでも、ちょっとでもバターを柔らかくしすぎれば、歯ざわり、口溶けのすばらしいものは出来ません。私は何度も目を吊り上げて怒りますし、強烈に嫌味を言い、精神的に厨房スタッフたちをしめつけます。出来上がったものが私の口に合わなければ、「オイッ、こんなもの、お客様に出せるか! 作り直せ!」です。商売にはなりません。従業員の十分すぎるほどのおやつになってしまいます。

バトネ・フロマージュ、クレオル、西洋かりんと、塩味のクッキー。どれも大変な手間がかかります。
 バトネ・フロマージュなんか、生地を手でのばし、1㎝幅に切って塗り卵をしてチーズを振りかけ、そして1本1本天板に並べていきます。オーブンに入れ、1本1本焼き上がったものから天板から移し、またオーブンに入れます。これは大変なんです。だから1本1本の焼き具合が最上のところで一定しているのです。

ふつうは焼け方にムラがあっても、一度にオーブンから出して終わり、です。
 アーモンドのテュイル(屋根瓦の意味)だって大変なんです。もちろん大量生産のテュイルもあちこちにあります。でも少しもおいしくありません。
 生地を前日に作っておき、翌日に天板の上にスプーンで1枚分ずつ生地を移し、1枚ずつフォークでたたくようにして丸く伸ばし、オーブンに入れます。テュイルは焼き方が全てです。230度の高温に入れ、まさにもう5秒長く入れたら焦げ過ぎて食べられない、その焼き具合で、焼けたものから天板から1枚ずつ取るんです。とんでもない手間と、正しく窯番の集中した意気によって作られるクッキーです。普通は焦がすのが怖いので、20~30℃低くして安全に焼き色だけを揃えようとします。低い温度で焼くと、何となく歯触りだけの何の印象もないテュイルになってしまう。しかし私はそんなテュイルは許しません。勇気を持って焼き上げた、印象的な味わいを持つものだけが、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌのテュイルなんです。

私達は作ればもうそれで良しではありません。お客様の手に渡るまで、何とか最上の旨さが続くように考えています。
クッキーなどは1ヵ月でも2ヵ月でも食べられます。でも10日も過ぎると少しずつ加熱された油脂が酸化して味わいは落ちてきます。私達のお菓子の賞味期限は短いです。でもそれは最良の味わいの期間ということです。

私達のお菓子は賞味期限があと1日であっても大丈夫です。まだしばらく美味しく食べられます。日本人は、この頃、内向きに意地悪く過敏になっています。お客さまももっと一緒になって本当の味わいを守ろうという気持ちを持って頂かないと、心ある菓子屋も内向きなチマチマとした仕事しか出来なくなります。

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