私のルネサンスごはん ごはんとおかずのルネサンス

第2回:清水まゆみさん(ウェブ『地球のココロ』編集部(ニフティ)/東京都)

【その3】食べ物を受け付けなくなった病床の祖母が、
ルネサンスのお味噌汁だけは、飲んでくれました。
「トマトみたいな甘味がする」って。

──最近とても印象的なルネサンスごはん体験をされたそうですが。

清水まゆみさん(以下:清水) はい。去年の10月に祖母が亡くなったんですが……。8月25日ぐらいから何も喉を通らなくなったと連絡があって。その時はまだ固形物は食べられないけれど液体は喉を通る状態だったんです。

 もしかしてルネサンスのお味噌汁だったら、いろんな栄養が詰まっているから汁だけ飲んでもおいしいんじゃないかと思って、病院に通える3日間、祖母にルネサンスのお味噌汁を作って持って行きました。

──ちなみに何のお味噌汁を作ったんですか?

清水 「ごはんとおかずのルネサンス基本編」に載っている、いろいろ野菜の味噌汁です。祖母は、以前病院のお味噌汁を「しょっぱいから、いらない」と受け付けなかったそうなんですが、「これは違うから飲んでみて」と、スプーンで口に運んで。

 そうしたら一口飲んで、「トマトみたいな甘味がするねぇ」って。トマトは…もちろん入っていませんでしたけれど(笑)。いろんな野菜の甘みとか出汁の旨味が出ていたんでしょうね。ごはんを食べなくなったのに飲んでくれたって思ったら、凄く嬉しかったです。

 普段はなかなか料理が出来ない私も、この時ばかりは早めに起きて、普段よりも長めにいりこや昆布や鰹節を浸けてしっかり出汁をとりましたから。

──よく弓田が、ちっちゃい子は必要な量だけおいしいものを食べると言います。

清水 そうですね。子どもも本能で分かるんでしょうね。うちの甥っ子も、ルネサンスのお味噌汁が大好きですよ。

 それと同じで、祖母にもきちんとルネサンスのお味噌汁に栄養がたっぷり含まれているのが分かったんだと思います。

──おせち料理や、おばあさまへのお味噌汁作りの他、日頃の食にどのようにルネサンスごはんを取り入れているのかも、伺いたいのですが。

清水 ルネサンスごはんにも、弓田さんの考え方にも賛同しているのですが、普段は仕事が忙しいので料理をなかなか作ることが出来なくて……。

 ああ、でも去年のクリスマスの時、食べることが好きなメンバーで「ケーキを食べる会」を開きまして。塩味の料理はルネサンスごはんを作ったんですよ。

──どんなメニューを作ったんですか?

清水 しっかり出汁の出る時間は確保しつつ、でも食べる方に集中したかったので、基本の白米とタイ米のごはんと、豚汁を作りました。みんなで材料をカットして出汁時間を待った後は、あっという間にできました。

※クリスマスにみんなで食べた白米とタイ米入りのルネサンスごはんと豚汁

──皆さんの反応は如何でした?

清水 みんなで「おいしい、おいしい」といって食べました。身体が温まる、指先がじーんとする、おいしい、など、とても好評でした。

──いろいろ味わって頂けたようで何よりです。そういう会で、またルネサンスごはんのことを知って、お友達からお友達へ、ルネサンスごはんの輪が広がっていくといいですね。

清水 私自身、今のところ、休日や、おせち料理のようなイベント時に作るのが精いっぱいなのが申し訳ないですけれど。

──そんなことないですよ! このサイトでも、「私にはちゃんと作れないから、ルネサンスごはんは無理」と諦めてしまうのではなく、出来るところから始めてほしいなぁ、と思っているんです。そう言う意味では清水さんのように、健康も気になるし食事にも気を使いたいが仕事が忙しくて……と、同じ悩みを持ってらっしゃる方も、こういう話を読むと、ちょっと心強いと思うんです。

清水 そう言って頂けるとこちらも心強いです。本当に平日はなかなかごはんを作れなくて…。

──イベント時に作る、ということから始めてみるのも、ルネサンスごはんとの付き合い方の一つだと思います。今は独身でも結婚している方でも、仕事を持っている方が多いですから、家事と仕事の両立は悩みどころですよね。

清水 そうですね。ルネサンスごはんは、工程自体は難しくないと思うんです。でも私の中では、「乾物も戻しておかなくちゃ出来ないし…」と、作るためのハードルが上がっちゃうんです…。家に帰ると疲れてしまって床でそのまま寝てしまうこともありますし。

 「出汁を3時間浸けておく」と本に書いてあっても、今から3時間も出汁を浸けていたら食べる時には夜中になっちゃうなぁ…と思うと、どうしても難しいなぁと思ってしまうんです。だからルネサンスごはんのことを語るのが申し訳ないぐらいなんですが…。

 ただ体力がなくなると、やはり食べ物で回復しなきゃいけないなと思うので、私の今後の課題としては、この忙しい中でどうやってルネサンスごはんを取り込んでいくかということなんです。


その4へ・・・

【その1】ルネサンスごはんとの出会いは、実は8年前。その後、『失われし食と日本人の尊厳』を読んで再びルネサンスごはんに開眼。「弓田さんが作るごはんはおいしい!」と改めて思いました。
【その2】ルネサンスのおせち料理を頂いてから、毎年おせち料理は自分で手作りするようになりました。
【その4】忙しくて、日々ルネサンスごはんを作ることは難しいけれど、要所要所で弓田さんの考え方を取り入れて。冷凍は止め、電子レンジのコンセントは、抜いています(笑)。


 


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